2020年12月に行われた出雲市議会12月議会の一般質問で 宮本 享 議員の質問に答える形で、長岡出雲市長が今季限りで市長から身を引く考えを示されました。

3期12年間、市長として取り組んできた各種施策により、出雲未来図に掲げた政策目標はおおむね達成されたとともに、本市の持続可能なまちづくりに一定のめどがついたと考えております。今は明鏡止水の心境でございます。

長岡市長は、幾つもの目標達成を成果として、上のようにその心境を語っていました。

出雲市総合振興計画

この頁では、長岡市長の発言をまとめる事のみとし、私なりの感想の記述や評価は後の頁で改めて行いたいとお思います。

以下に発言の概要をまとめてみました。

長岡市長の発言の概要 2020/12/3 一般質問時

出雲市の行財政改革大綱に掲げる行財政改革の成果

行財政改革は、平成21年(2009)4月の就任以来、早期の財政健全化を目指して積極的に取り組んできた。
平成22年(2010)6月に策定した21世紀出雲市行財政改革第2期実施計画において、行政の効率化、職員の定員管理と給与の適正化、そして自治自立の財政運を柱として取組を進めてきた。
現在の計画の出雲市行財政改革大綱は、さらなる行財政改革を進めるため、平成26年(2014)4月に10年間の行財政改革の指針として策定をした。
この大綱に基づき、第1期、第2期実施計画を策定し、次世代に重い負担を強いることのない持続可能な行財政運営の実現に向け継続した取組を進めている。

行財政改革大綱における4つの個別の方針ごとの成果

効率的・効果的な行財政運営

  • 平成26年度(2014)からの取組の成果として、事務事業10事業を廃止、21事業を縮小、補助金・負担金等47事業を廃止、76事業を縮小
  • 外郭団体は、株式会社出雲典礼、株式会社カリス湖陵の解散、多伎町海洋観光株式会社、株式会社多伎振興の完全民営化

公共施設の在り方と管理運営

  • 平成27年(2015)3月策定の出雲市公共施設のあり方指針に基づき、12施設の民間譲渡、7施設の廃止
  • 指定管理制度の運用方針の改定など管理運営の改善

組織機構と適正な人員管理

  • 平成26年(2014)から3か年の行財政改革集中改革期間を推進するための行政改革部の設置
  • 支所機能の在り方を検討し、行政センターの設置等の重要課題に対応するため、毎年度組織体制の見直し
  • 斐川町との合併協定における一般職の合併後の110名の人員削減、そして給与の減額など、総人件費の抑制

財源の確保と債務の抑制

  • 施設使用料や証明手数料等の改定
  • 遊休資産の処分や有効活用
  • ふるさと納税制度の活用
  • 積極的な市債の繰上償還

就任以来、財政健全化を掲げ、積極的に行財政改革に取り組んだことで、財政健全化を示す一つの指標である実質公債費比率は、平成20年度(2008)に22.1%であったものが、令和元年度(2019)には14.3%まで縮小し、着実に改善が進んでいる。

 

出雲市の総合振興計画「出雲未来図」に掲げた四つの戦略プロジェクトの成果

雇用創出2,500人プロジェクト

  • 企業誘致や地場産業の振興、出雲ブランドの推進や産・官・学連携による新産業の創出などにより、平成24年度(2012)から令和元年度(2019)までの8年間で新規の正規雇用を2,533人創出
  • 市長就任時から令和元年度(2019)までの企業立地認定数は、新規立地した企業が12件、事業拡張に伴って増設した企業が43件

定住人口キープ17万人プロジェクト

  • 平成27年度(2015)の国勢調査において県内唯一の人口増の自治体となった
  • UIターンなどの定住支援、シティセールス事業、多文化共生の推進など様々な施策が総合的に評価された

交流人口1,200万人プロジェクト

  • 任期中に出雲大社の正遷宮が執り行われ、これを契機にその前後、神門通りの整備が進むとともに、沿道の新たな賑わいづくりなど、官民協働による観光振興に努め、観光客の受入体制の充実を図った
  • 交流人口は平成25年(2013)に1,576万人を記録
  • 遷宮効果を持続させるよう日本遺産「日が沈む聖地出雲」、島根半島宍道湖中海ジオパーク及び国立公園満喫プロジェクト、この三つのプロジェクトをはじめ文化スポーツの振興などを通じて年間1,000万人を大きく上回る交流人口を維持してきており、令和元年(2019)は1,249万人とその目標を達成

住みやすさ№1プロジェクト

  • 防災体制の充実・強化、教育環境の充実、子育て支援、医療・介護・福祉の連携及び環境保全対策等々、市民生活に密着した施策に注力
  • 小中学校の再編、新体育館や次期可燃ごみ処理施設の整備などに道筋
  • 令和元年度(2019)に実施した市民満足度調査では、住みやすいと感じる人の割合が86%、この出雲に住み続けたいと思っていらっしゃる方が83%という高い数字が示された

 

 

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