このページは、出雲市議会議員 湯淺啓史(ゆあさけいじ)ウェブサイトの過去記事アーカイブです。
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出雲市議会のタブレット端末等活用促進委員会では、平成26年(2014年)7月15日~16日の2日間、神奈川県逗子市、東京都中野区へ赴き、タブレット端末全面導入のその後について、及び、タブレット端末導入に係る現状と課題についての視察研修を行いました。

視察名
タブレット端末等活用促進委員会・ICT活用調査研究会 行政視察
視察期間
平成26年(2014)7月15日(火)~16日(水)
参加メンバー
出雲市議会 タブレット端末等活用促進委員会
 遠藤 力一 委員長/湯淺 啓史 副委員長
出雲市議会 ITC活用協議会
 福島 孝雄
視察先及び調査事項
神奈川県逗子市:タブレット端末全面導入のその後について
東京都中野区:タブレット端末導入に係る現状と課題について

研修概要

神奈川県逗子市
日時
平成26年(2014)7月15日(火)
研修内容
 タブレット端末全面導入のその後について → 詳細
場所
逗子市役所

神奈川県逗子市視察

東京都中野区
日時
平成2年(201)月日()
研修内容
 タブレット端末導入に係る現状と課題について → 詳細
場所
中野区役所

神奈川県逗子市:タブレット端末全面導入のその後について

日時
平成26年(2014)7月15日(火)
場所
神奈川県逗子市役所
研修内容
神奈川県逗子市視察

逗子市では議員主導のタブレット端末導入が実施されている。

  • 平成24年第4回定例会で、タブレット端末のデモ機を借りて実証実験を実施
  • 半年後の平成25年第2回定例会で全議員によるタブレット端末の運用が開始
  • 同年10月には市長および市幹部職員へもタブレット端を配付
  • 平成25年第4回定例会でから完全実施

【使用システム及び機器】

  • クラウドサービス = BackShelf  50アカウント
  • 閲覧アプリ    = SideBooks
  • タブレット端末  = iPad セルラーモデル
       議員18台 執行部 32台(予備を含む)
       ※セキュリティー面と操作性でiPadを導入
  • 資料作成用ソフト = DocuWorks

【資料作成とアップロード】

資料作成は各課に導入されたDocuWorksを使用してPDF化し、各課に与えられたBackShelf用の権限により、クラウド本棚にアップロードする方法。

  • 混乱やセキュリティー上の問題はないと認識されている
  • カラー化を意識しているが、特に書式や文字サイズに変更はない
  • 予算、決算関連書類以外は全てデータ化し紙配布は行わない
  • 提供要求のあった資料は即座にアップロード
      → 議員個別フォルダを活用
      → 委員会中でも追加資料を委員会室に持ち込んだPCからアップロード
  • 議員側からも一部アップロードできるようにしている

【印刷したい場合】

  1. クラウドとは別ルートで会派のPCにデータをアップロードし、会派のプリンタで印刷
  2. 事務局にある保管用資料から各自が印刷

【定例会以外のタブレット活用】

  • 議員側 ・議員間の打ち合わせ時に使用
    ・議会基本条例作成時に、クラウドを活用して議員が資料を精査した
    ・市議会情報の説明、ハザードマップなど市民情報の説明
  • 執行部側 ・部長会などの庁内会議
  • 議員への通知として活用 ・議員宛の連絡は、全てタブレットへの配信(各課からクラウドへのアップロード)
    ・アップロードされたことを議会事務局がメールで議員に通知

【議員の質問力の向上】

会議中でもその場でタブレット端末を利用してインターネット検索を許可
→ 具体的な数値や試料に基づいた議論 印刷の負担が少なくなったことで、執行部側から出てくる資料が圧倒的に増えた。
また、写真やカラーを多用し見やすい資料が作成されるようになった。

【導入に向けての講習会等】

  • 議員向け研修会を1回開催 H25年4月   初期設定を議員自身が行うことから
  • 職員向け研修会(クラウド操作=アップロード操作)を1回開催 H25年9月
  • 市長、副市長、部長向け研修会(操作説明)を1回開催 H25年11月

  • 積極的に推進した一部議員の努力が実現を呼び込んだという印象
  • 予算決算に関わるもの以外は全てデータ化し、全ての議員が活用(完全実施)
  • 当市への導入でも、予算決算に関わる資料は紙で配布が適当と思われる
  • 各課からのアップロードを実現していることにより、請求資料の伝達や会議中に追加配布できるなどのメリットが出ている
  • 議員への連絡にクラウド本棚を活用、メール・Fax・議員BOXの頻度は激減、特にFaxは使用されていない
  • 議員全員がタブレットを携帯することのメリットを理解し、議会情報・市民情報説明など、様々な場面で活用しているとのこと

東京都中野区:タブレット端末導入に係る現状と課題について

日時
平成26年(2014)7月16日(水)
場所
東京都中野区役所
研修内容

中野区では、タブレット端末利用した議会情報システムの試行を行っている

  • 平成25年第2回定例会で、正副議長、議会運営員会メンバー12名で実証実験を開始

【目的】

  • 議会資料のペーパーレス化
  • 開会通知の郵送をメールに切り替える
  • FAXで送信している情報をメールに切り替える

【使用システム及び機器】

  • クラウドサービス = PrimeDrive(SoftBank)  1GB
  • 閲覧アプリ    = PrimeDrive
  • タブレット端末  = iPad WiFiモデル    議員15台(予備を含む)
       ※セキュリティー面と操作性でiPadを導入
  • 無線LAN環境  = SoftBank WiFi スポット(2年間無償レンタル)
  • 資料作成用ソフト = MS Office(Word Excel)のPDF化機能

【資料作成とアップロード】

PDF化する資料  = 所管事項報告書、議案補足資料、要求資料
PDF化しない資料 = 議案(予算説明書を含む)、印刷を外注した冊子等

資料作成は各課のPCからOffice(Word Excel)のPDF化機能を利用してPDF化し、庁内グループウエア内のフォルダに格納
   → 委員会開催日の前日午前中までに格納 議会事務局でクラウドにアップロード
   → 委員会開会の10分前にアップロード

【印刷したい場合】

使用しているシステムは、PDFの印刷に制限はないため、各自のPCで印刷可能
PCからもクラウドにログイン可能

【本格導入に至らない理由】

  • 十分な賛同が得られていない
  • 資料(紙)削減効果が見えない
  • 操作レベルの差
  • メモ等の書き込みが容易でない
  • 議員42名へ配布する場合の機器代金経費
  • WiFi環境整備の経費

【執行部側への導入検討】

議会が実証実験段階であるため検討中であるとのこと


  • 議会事務局主導
  • PrimeDriveにはメモ機能、メモ付き付箋紙機能があり、SideBooksでも実現されると良い。 但しPrimeDriveには検索機能やしおり機能はない