このページは、出雲市議会議員 湯淺啓史(ゆあさけいじ)ウェブサイトの過去記事アーカイブです。
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出雲市議会 平成26年度第3回定例会(12月議会)では3項目について質問しました。

このページは、「コミュニティセンターの果たす役割について」の内容です。
この日の一般質問回答を含む議事録全文(PDFファイル)はこちらをご参照ください。

一般質問2014-12-04

湯淺啓史の一般質問の様子2014/12/4

質問項目

  1. コミュニティセンター設置の目的
    • 公民館からコミュニティセンターへの改編で目指したものは何か
      ・制度上の差異
      ・機能の差異
    • 行政サービスとコミュニティセンターの関わりはどのようにとらえるべきか
    • 支所とコミュニティセンターの関係はどのようにとらえるべきか
  2. コミュニティセンターが行う事業
    • 自主企画事業予算化の手順
  3. コミュニティセンターの管理・整備について
    • 長寿命化を念頭に置いた管理・整備の進め方
    • 管理費・施設整備費算出の手順
  4. 今後の方針について
    • 43センター体制は今後も維持されるのか
    • センター職員数の見直しは検討対象か

質問事項:コミュニティセンターの果たす役割について

現在市内に43カ所に設けられているコミュニティセンターは、「コミセン」と呼び親しんでいる、地域にとって大変身近で重要な公共施設です。いまだに以前の「公民館」という呼び方が口に出てしまいますが、その「公民館」時代から地域を支える存在であることに変わりはありません。

コミュニティセンターについては、新たにとりまとめられた「出雲市行財政改革第1期実施計画」で取り上げられ「事務事業の適正な推進」の一項目となっています。計画の中では「コミュニティセンターのあり方の検討」として

『コミュニティセンターの業務状況を把握した上で、職員体制及び雇用形態について検討をしていく。』

とされており、【H26年度検討】【H27年度準備】【H28年度実施】という道筋が示されています。そこで、その検討状況も含め、幾つかの質問をいたします。

まず確認と整理です

平成14年、旧出雲市において16の公民館がコミュニティセンターへ移行して以来、平成25年に斐川地区の7つの公民館がコミュニティセンターとなって、現在の43センターとなっていますが、第一にコミュニティセンター設置の目的  公民館からコミュニティセンターへの改編で目指したものは何か
・制度上の差異
・機能の差異
について、簡単にお答ください。

続いて次は、現在のコミセンについて、その目的や役割が整理されていないまま運営がなされていると感じられる点です
・行政サービスとコミュニティセンターの関わりはどのようにとらえるべきか
・支所とコミュニティセンターの関係はどのようにとらえるべきか
について、検討状況も合わせてお答えください。

2項目めは、 コミュニティセンターが行う事業の中の自主企画事業についてです。 コミセンが担っていらっしゃる事業は数多くありますが、特に各センターの特色が出て地域の実情に即した事業である自主企画事業を、どのように予算化していくのかがわかりづらい点です。自主企画事業予算化の手順 この点をお聞かせください。

3項目めは、 コミュニティセンターの管理・整備について です。 本年3月に示された「出雲市コミュニティセンター整備に関する基本的な考え方」に見えるように、施設を長寿命化させて永く大切に使っていく方針であるようですが、永く使える施設とするためにはやはり手を加えていかなければならいと思います。「永く大切に」の「永く」だけがクローズアップされ、「大切に」の部分に重きが置かれていないように思います。
長寿命化を念頭に置いた管理・整備の進め方 管理費・施設整備費算出の手順 についてどのようなお考えかお聞かせください。

最後に 今後の方針について
・43センター体制は今後も維持されるの
・センター職員数の見直しは検討対象か
についてお答えください。 よろしくお願いします。

高田総合政策部長

それでは、コミュニティセンターの果たす役割についてのご質問にお答えをいたします。

初めに、コミュニティセンター設置の目的についてであります。
公民館は、社会教育法に於いて生涯学習を行う拠点施設として位置づけられています。
一方、コミュニティセンターは、この公民館機能を拡充強化するとともに、市民学習、文化及びスポーツ活動並びに自治会、福祉、環境、安全の確保など地域の総合的な活動拠点として、さらには、市の行政全般の情報収集・提供などの機能を有する施設として設置をしたものであります。

つまり、コミュニティセンターは、公民館の機能を保持したうえで、地域と行政のつなぎ役として、住民への的確な情報提供や各種情報の連絡調整、さらには地域諸団体への側面的支援、諸団体間の調整、自立への支援の役割を担っているものであります。
このような機能拡大に応じまして、職員も公民館時代の2人ないし3人体制が、コミセンでは4人から6人体制としておりまして、非常勤で半日勤務でありました公民館長は、現在、常勤勤務のセンター長に体制を強化したところであります。
支所との関連に於いては、地域における行政サービスの拠点である支所と地域づくりの担い手であるコミュニティセンターは、地域づくりの両輪であると捉えておりまして、連携・協力して地域を支えていく関係であると考えています。

次に2点目の、コミュニティセンターが行う事業についてであります。
自主企画事業は、地域住民主体による特色ある地域づくりの推進を目的として、各センターにおいて地域特性を生かした取り組みや課題解決のための特色ある事業に対し交付金を交付するものであります。平成24年度(2012)には、斐川地域を除く36センターに対しまして3,000万円の事業費でしたが、平成25年度(2013)からは、斐川地域7センターを含めた43センターで、各年度3,585万円の予算を計上しています。また、各センターへの配分についてですが、これは均等割6割、人口割4割を算定基準に配分をしているところであります。金額的に申しあげますと、約50万円から、一番多いところで190万円となっています。

次に、コミュニティセンターの管理・整備の進め方についてであります。
長寿命化を念頭に置いた施設の管理・整備の進め方については、現時点に於いて、いつ、どこを整備するという具体的な計画は策定しておりません。
今後は、今年3月、議会でお示しをしました出雲市コミュニティセンター整備に関する基本的考え方に基づきまして、適時適切な維持管理により長寿命化を図ってまいります。そして、効果的なリフレッシュ整備、他施設の有効活用、そのいずれもが困難な場合は改築整備を行うと、こういう順番で具体的な整備を進めていく考えであります。
なお、管理費・整備費については、基本的に過去の整備実績から算出する手順としているところであります。

最後に、今後の方針についてでありますが、コミセン化から10年余が経過し、また、少子高齢化、地域課題の多様化など、センターを取り巻く状況も大きく変化をしています。将来にわたり地域の総合的な活動拠点として、安定的に機能が発揮できるコミセン制度へ変革するため、昨年度からコミュニティセンターのあり方について検討を行っているところであります。
昨年度は使用料について検討を行いましたが、本年度は、センターで取り組むべき事務事業について整理をしている段階であります。

また、ご質問のありました43センター体制及び職員体制については、現時点ではまだ具体的な検討に入っておりません。現在進めていますあり方検討を踏まえたうえで検討課題というふうに認識をしています。
以上、答弁とさせていただきます。

先に長寿命化のことについて
長寿命化というのは、修繕費などのカットをして放置することでは決してないと思いますこれは認識されていると思いますが、センターの関係者にお伺いをいたしますと、「近年は修繕箇所の聞き取り調査すらありませんよ」というようなことも言われている状況です。
コミュニティセンターは、市にとって、幼稚園、小学校、中学校に次いで大変重要な施設だと考えておりまして、要望の聞き取りどころか、現状の把握を、現場に定期的に訪れてやっていただきたい施設だと思っています。リフレッシュ整備ということになると思いますけど、それぞれの施設に対してうまくその長寿命化が図れるような体制づくりをしていただきたい。そのような計画を立てていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

そして、自主企画事業のところで、均等割が6割の按分で、人口割が4割という形で自主企画事業の事業費を配分ことですけど、それも一つの考え方かなという気がいたします。しかし、ある程度、特別枠みたいなのがあって、「良い事業だからそれは予算をつけますよ」というようなところがですね、それぞれの地区ごとに発案したものに対して、やっぱりそのアイデア、いろいろなアイデアが盛り込まれてあったりとか、それが非常によい事業であったりと、そういったことに関しては予算をつけますよと、そういった仕組みも一つあってもいいのではないかなと。現在ですと、とにかく枠が示されている中で事業を消化しているという状態ではないかなという気がいたしますので、ご検討をよろしくお願いします。

それでは、このコミュニティセンターのあり方のところについて再度質問をさせていただきます。
条例があります。
「出雲市コミュニティセンター設置及び管理に関する条例」に、「センターの果たす役割及び事業は次に掲げるとおりとする」ということで8項目掲げられています。
しかしながら、現在のコミュニティセンターはここに掲げられている目的、事業、役割、そういったものも既に超えているのではないかなと感じています。
地域の防災対策本部をはじめさまざまな取り組みがコミュニティセンター単位となっており、その活動拠点そのものがコミュニティセンターです。交通安全であったり、青少年健全育成であったり、子育て支援、美化推進、生涯学習、自治協会のさまざまな取り組み、それらがコミュニティセンター単位で行われています。現在の業務内容の現状は既に条例で規定されている範囲を超えているのではないかと思います。

そして、それに対してですね、それに対してといいますか、包括外部監査でもこの点触れられておりました。平成23年度(2011)の監査ですけれども、平成24年(2012)2月に示されています中で、これはセンターへの公金支出のあり方について検討が必要な点ですよということで書かれていた部分ですけれども、「市がセンターに対してどのような役割を求めるのか、そのためにセンターにどのような事業を委託するのかを具体的な形で明確にする必要がある」という指摘をされています。私は、まさにそのとおりじゃないかなと。具体的な形でセンターの役割を明確にすることが急がれている、そういうふうに思います。
現在検討中ということですが、この指摘を実現するためには、条例施行規定、要綱などの変更が必要になるのではないかと考えています。となりますと関係機関との調整も数多くありまして、担当課、コミセン関係者の枠を超えた大きな議論の場が用意されるべきではないかと考えています。
ですが、なぜか、先ほど言いました出雲市行財政改革第1期計画では、一足飛びに「コミュニティセンターの業務状況を把握したうえで職員体制の雇用形態を検討していく」と、財政的な部分だけのところが検討課題というふうになっている。
センターにどのような役割を求めるのか、センターにどのような事業を委託するのか、整理は今現在どのような、同いう部署でやられているのでしょう。それをもう一度お聞かせください。
といいますのが、運営委員会が各センターにあります。これはそれぞれのセンターの運営をいろいろと検討するところ。それらを統括する組織というものが、市全体のものがありません。それから、運営協議会というものがあって、ここにお金が出てて、それぞれのコミュニティセンターへという流れなんですが、この運営協議会自体にもコミュニティセンターのあり方を検討する機能は規定上ない。要綱を見てもそういったことは書いてない。それからセンター長会というのもあるはずですけれども、これはあくまでもセンター長会ということで、連絡会議であろうと思います。
大きなそういったことを話し合うような場がないのではないかというふうに思いますが、どういった場で検討がなされているのか、お聞かせください。

高田総合政策部長

現在進めていますコミセンのあり方検討の検討体制についてご質問いただきましたけれども、現在のあり方検討については、先ほどご指摘をいただきましたセンター長会、ここでの議論を、今、中心に行っています。それから、先般、運営委員会の会長にお集まりをいただきました会議の際にですね、それぞれ運営委員会の会長さんにも現在の検討状況をお示しをして意見をいただいたところであります。
こうしたセンター長会、運営委員会の意見をもとに、先ほど、これもご指摘いただきました運営協議会、ここの運営協議会にはそれぞれの地域の代表の方、あるいは各団体の代表の方、そしてまた議会からもお出かけいただいていますので、ここで十分にご議論いただきまして、今後のコミセンのあり方について市長のほうに提言をしていきたいというふうに考えているところであります。

ぜひ、大きな議論にしていただきたいなと、いろいろな方の意見を聞いて。先ほど、その運営協議会の中で検討している、いろいろと考えているということでしたけれども、規定上は、規定上といいますか、要綱上はそういったことを書いてない。そういったことも含めて、整備をしないといけないなと思っています。

再度申しあげますけれども、出雲市がコミセンに対してどういった機能を求めるのか、そしてどういう事業を委託するのかということがまず示されて、そこから、それぞれの地域ごとに様々な議論を重ねて、じゃあ、コミュニティセンターは将来的にこういった方向でということが決まっていくというのが筋じゃないかなというふうに思います。

そういったところの議論が進めば、先ほど質問をいたしました43センターの今後、43センター体制というものをどうするかとかですね、あるいは職員数の見直しはどうなのかとか、あるいはセンターの職員さんの待遇は今のままでよいのかとか、そういったことまですんなりと答えが見いだされるんじゃないかなというふうな気がしています。
まずは全市的な議論をしていただきたい。そのように思います。ぜひよろしくお願いいたします。

以上で、このコミュニティセンターのことについては終わりにさせていただきます。