出雲市議会 平成27年度第2回議会(6月議会)では、一般質問が、平成27年(2015)6月12日(木)・13日(金)・15日(月)の3日間行われ、私(湯浅啓史)は6月13日(金)に2つの項目について質問を行いました。
- 「人口ビジョン」および「まち・ひと・しごと創生総合戦略」について
- 行政改革部 施設経営室の役割について
このページは、「人口ビジョン」および「まち・ひと・しごと創生総合戦略」についての内容です。
この日の一般質問回答を含む議事録全文(PDFファイル)はこちらをご参照ください。
質問項目
- 「人口ビジョン」について
- 人口予測の根拠
- 目標人口設定
- 「まち・ひと・しごと創生総合戦略」について
- 総合戦略の目標設定と具体的施策の選定の過程
- 5ヶ年計画の主眼と主な施策
- 進捗状況の把握と目標管理の方法
- 近隣市との調整
- 目標を実現するための予算確保
質問事項:「人口ビジョン」および「まち・ひと・しごと創生総合戦略」について
地方版総合戦略に関する事柄については、昨日も3名の議員さんが質問を行われました。
地方創生についての関心の高さを感じましたし、幾つかの点で議論が進んだと思います。
私もこの事柄について、私なりの視点で質問してみたいと思います。昨日と幾つか重複する部分もありますが、どうぞよろしくお願いします。
数値や目標などは、今議会初日の全員協議会で示された、「人口ビジョン」および「まち・ひと・しごと創生総合戦略」骨子案をベースに質問を致します。
はじめに、「人口ビジョン」について
この地方版総合戦略「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定するにあたっては、まず人口の現状分析を行い、人口の将来展望を示すこと、すなわち「人口ビジョン」を策定することがポイントとしてあげられます。
この将来展望は、2060年までの長期ビジョンが求められているようですが、今回示された骨子案における
- 人口予測の根拠
- 設定された目標人口
についてお答えください。
つづいて「まち・ひと・しごと創生総合戦略」について
は、次の5つの事柄についてお答えください。
- 総合戦略の目標設定と具体的施策の選定の過程
現在は骨子案の段階ですが、これを実施計画にするまでどのような検討を重ねられるのか伺います。 - 5ヶ年計画の主眼と主な施策
人口ビジョンで2060年を見据えて行くわけですが、その礎となる総合戦略の5ヶ年(2015~2019)をどのような視点をもって施策を進めていくのか伺います。 - 進捗状況の把握と目標管理の方法
PDCAサイクルを通じて、地方版総合戦略について、客観的な効果検証を実施すべきとされていますが、正にその進捗の把握と管理方法はどうなるのか伺います。 - 近隣市との調整
実はこの点、今回の地方創生を考えるときに一番気になるところです。近隣市との間で激しい競争が巻き起こり、互いに疲弊するまでサービス合戦が起ってしまっては元も子もありません。この点、近隣市との連携・調整はできるのか伺います。 - 目標を実現するための予算確保
以上、お答えいただきますようお願いします。
総合政策部長(高田茂明)
人口ビジョンにおける人口予測の根拠
人口予測にいては、国立社会保障・人口問題研究所が平成22年(2010)の国勢調査人口をもとに作成しました地域別将来推計人口に基づいて予測をしています。
また、人口ビジョンに掲げました目標人口の設定は、人口の自然動態、そして社会動態の視点から設定をしました。
自然動態の大きな要素である合計特殊出生率につきましては、国は昨年策定した長期ビジョンで、2030年に1.8人、2040年に人口維持できる水準とされています2.07人を目標に掲げています。
本市では、平成25年(2013)の合計特殊出生率が1.75人と、国よりも0.2ポイント以上高い状況であり、2020年から2030年までを1.9人、2030年から2040年までを2.1人、2040年以降を2.3人として推計をしたところです。また、社会動態にいては、2010年から2015年までの間に、転入者のほうが転出者を約1,300人上回る実績となっています。こうしたことを踏まえて、今後よりUIターンなど、定住支援に力を入れていくことを考慮し、2015年から2030年までの各5年間では、約1,600人ずつの増を見込んで推計をしました。
以上を踏まえ、人口ビジョンの最終年である西暦2060年の目標人口は、国勢調査の人口で15万人台確保としました。
当面の目標は、2020年の推計人口の目標を16万9,000人と定め、人口減少対策に取り組んでいく考えです。まち・ひと・しごと創生総合戦略について
初めに、総合戦略の目標設定と具体的施策の選定の過程です。出雲市版総合戦略の目標設定にあたっては、本市の人口動向を分析し、また国の総合戦略の方向性を勘案して五つの基本目標を定めました。
- 魅力ある雇用の場を創出
- 人の流れをつくる
- 子育てしていく希望をかなえる
- 住みやすさNO.1のまちづくり
- 広域連携による魅力ある圏域づくり
この基本目標にいては、国が定めた総合戦略にうたわれている四つの基本目標を勘案し、出雲市まち・ひと・しごと創生本部で議論のうえ、決定をしたものです。
具体的施策については、平成26年度(2014)の国の補正予算に伴う地方創生先行型の交付金の対象事業のほか、従来から出雲市が取り組んでいる施策、今後盛り込んでいくことを検討している施策などを上げていくことになります。
なお、今議会初日、全員協議会で説明をいたしました総合戦略骨子(案)に記載している具体的施策例につきましては、現時点ではまだ検討段階であり、今後、議員の皆様、市民の皆様からご意見をいただきながら先進性があり、かつ実現性が高い事業を盛り込み、9月議会で説明をさせていただきたいと思っています。5か年計画の主眼と主な施策
総合戦略には、向こう5年間で取り組むべき施策と、達成すべき数値目標、重要業績評価指標(KPI)を設定していくことになります。
具体的には、これからの検討になりますが、特に重点を置く分野として、人口減少に歯止めをかけていくために、若い世代を中心に自己実現ができる魅力ある雇用の場の創出が大きな課題であると考えています。
本市としては、その点を重視しながら、観光関連産業の活性化、地場産業の支援、企業誘致の促進などに力を入れていく考えです。進捗状況の把握と目標管理の方法
総合戦略は、5か年で取り組むべき施策と、達成すべき数値目標KPIを設定し、毎年PDCAサイクルのもと、出雲市まち・ひと・しごと創生総合戦略推進会議において実施した施策・事業の効果を検証し、必要に応じて総合戦略や盛り込んでいる施策を見直すこととしています。
近隣市との調整について
本市は、さまざまな産業の集積による雇用の場、医療、教育機関、文化・スポーツ施設、商業施設等も充実しており、暮らしやすい生活環境があり、このことから近隣自治体からの転入も増えている現状があります。どの町を選び、どこに暮らすかは、住民の方の選択によるものと考えていますが、本市としては、住みやすさNO.1のまちづくりを進めることによって、選んでもらえるまちづくりを行っていきたいと考えています。
目標を実現するための予算確保
平成28年度(2016)には、国の地方創生の新型交付金が予定をされておりますものの、まだその制度概要は固まっておりません。そのため、現在詳細は不明です。今後、交付金に関する情報収集に努めるとともに、施策の中で優先順位をつけながら予算確保に努めたいと考えています。
再質問
湯淺啓史
よく分かる説明をいただきまして、ありがとうございました。
私なりに、幾つかの再質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。
まず、人口ビジョンについてです。国が示している「人口ビジョン・地方版総合政策策定にあたっての参考資料」などを見ますと、人口ビジョンについては、まず人口動向を分析しなさい。そしてまた、将来人口の推計等を分析しなさい。そして、最後のとこ、これが一番私は重要かなと思いますが、人口の変化が地域の将来に与える影響の分析と考察をすべきであると示されています。
ところが、今回示されました出雲市の骨子(案)を見ますと、人口ビジョンと言いながら、ビジョンのところが示されていないと見てとれました。
全体の人口目標は、先ほど言われたとおりですが、それ以外のところは、現状の分析にとどまっておりまして、将来人口が減っていく中で、どのような社会になるんだろうか、あるいはどのような社会を目指していくのか、そういったことが示されていないように感じています。
それらが示されてこそ、そこへ向かうための戦略として具体的な目標が掲げられた総合戦略がつくられるのではないかと考えますが、その点、いかがでしょうか。
総合政策部長(高田茂明)
先ほどご指摘いただきましたように、今お示しをしております人口ビジョンの骨子(案)につきましては、現状分析と2060年の目標人口の設定にとどまっているのは、ご指摘のとおりかと思います。国は、先ほど、これもご指摘いただきましたように、ただ目標を設定するだけではなくて、地域の今後のあり方も含めてというふうに手引きに書いておりますので、今後人口ビジョンにおきましても、具体的な地域の課題ですとか、あるいは年代別の状況、そういったものももう少し分析をしながら9月にお示しをしたいと思っております素案の中では、もう少しそういったビジョンも織り込めるように努めてまいりたいと考えております。
湯淺啓史
ありがとうございます。ぜひお願いしたいと思います。
続いて、その点ですけれども、財政的な観点からはどうでしょうか、財政部長にお伺いいたします。
人口ビジョンは具体的に2060年の人口目標を掲げるようになっていますが、今回の人口ビジョンと総合戦略策定に関連して、そのとき(2060年)の市の財政、予算規模や歳入歳出においての分野別のバランスなどについてのシミュレーションはなされていますでしょうか。お答えいただきたいと思います。
財政部長(吾郷一郎)
お尋ねの市の長期の財政計画につきましては、10年ごとに財政計画を策定しておりまして、現在のところでは、平成24年(2012)の12月に策定をしました平成24年度(2012)からの10年間の財政計画が出ております。今後、この財政計画の見直しをしていきますけども、2060年という長期の見通しについては、現段階ではまだ見通せないということでございまして、10年ごとのスパンで計画を立てていきたいと思っています。
湯淺啓史
例えば、2060年、このときの人口が先ほどの説明にあったように、国立社会保障・人口問題研究所が予測する11万1,800人であった場合と、今回市が目標にされる15万人とでは、全く違う財政状況だと私は考えます。極端に言えば全く違う市であるようなありさまではないかなと考えています。そのときの社会をシミュレーションして捉えようとする試みが、今回の人口ビジョンと総合戦略の主眼ではないかと、私は個人的に考えています。
総合政策部長にお伺いします。人口をできるだけ減らさないという目標は当然のことだと思います。問われているのは、単に人口目標ではなくて、どのような社会を目指すのかではないかと思います。どのような人口構成を目指すのか、どのような産業構造を目指すのでしょうか。減少する人口と縮小する財政、右肩下がりの中で推移していく社会の中で、まちの機能を再配置し適正化していく見通しは練られているのでしょうか。コンパクトシティーという考えに基づいたまちの姿は見えているのでしょうか。それが具体的に示されることによって初めて今行うべき基礎固めの事業が計画できる、5年間の事業が計画できる、そのように思っております。いかがでしょうか。
総合政策部長(高田茂明)
今回の総合戦略につきましては、本来そこまで踏み込んでと申しましょうか、将来展望を持って議論をしていく必要は、当然あるかと思っておりますが、今我々が進めております骨子(案)の段階では、まだそこまでの具体的な、今ご指摘いただきました、どういった産業、どういった地域づくりをしていくかまでの、まだ固まった考え方は、今お示しできておりません。今後、いろいろなご意見をいただく中で、出雲市として目指すべき将来像を、この総合戦略で示すことができたらと思っているとこであります。
湯淺啓史
ぜひ、よろしくお願いします。財政計画の見直しも始まるということです。それから、公共施設の見直しも、当然この前から始まっております。そういった全てのことに関連することが、先ほど申したような、どのような社会を目指すのかということではないかというふうに思いますので、今回の総合戦略をきっかけとして、関連する形でもよいので、ぜひ議論を進めていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
もう一つ関連して、人口ビジョンとの関連で、先ほど質問した総合戦略についての5か年計画の主眼という部分、質問した部分です。要するに、人口ビジョンで分析された内容のどの部分を重視するのかというところについてです。
全て、人口維持するには重要だと思っていますが、私は特に、年齢、階級別の人口移動の状況、これに注目します。15歳から19歳の年齢層で就学による転出が多い。そして20歳から24歳の年齢層で、就職による転出が多い。要するに、高校生が卒業したときに出ていってしまう。そして大学生が卒業したときに帰ってこずに都会で就職をする。そういうことだと思いますけども。
これなども大変重要視します。そのほかの婚姻数をもちろん増やすと、出生率上がる、これは当たり前のことと言いますか、これも本当に重要なことだと思いますが、私は何を置いても、高校生の卒業時、大学生の卒業時の転出、これをとめていくことが、本当に大切な施策だと思っています。
突き詰めて考えていきますと、第二次世界大戦後、日本が経済成長する中で、地方が人口を減らしてきたのは、この進学時、就職時の転出、すなわち地方から中央への人材の供給が大きな原因ではなかったかと考えるからです。
さらに、今現在の空き家問題についても、これも、やはり突き詰めて考えれば、ここに起因する問題ではないかと考えます。
昨日の、雇用の場の確保、創業・起業の環境整備について等々の質問がありました。私は、高校の卒業時、大学の卒業時の転出、これを最重要視しまして、対応する施策をもっと強力に進めなければならないと考えますが、いかがでしょうか。
総合政策部長(高田茂明)
この人口ビジョンで、年齢別階級の人口移動、やはり見てみますと、ご指摘がありましたように、10代後半、20代前半の転出が非常に多いということでありまして、また直近の状況にいたしましても、全国的な景気回復を受けまして、県内に残られる方よりも、やっぱり県外に出ていかれる方が多いというのが、直近でもそういう状況になっております。やはり、できるだけ人口減少を食いとめる中でも、若い方にこの地域の残っていただくということが非常に重要なテーマだと思っておりまして、そのために、先ほど冒頭の答弁でもお答えをさせていただきましたけれども、魅力ある産業の創出、そしてまた、昨日のご質問にもありました企業したいという方々への支援等いうのは、これは極めて大事であると思っておりますので、できるだけこの総合戦略にもそうしたものが具体的施策として載るように、これから議論を進めてまいりたいと思っております。
湯淺啓史
もう一つ、どの部分を重要視するかという観点からの質問です。示された具体的施策、これはまだたたき台の段階だということですけれども、先行型を含めて、私の感じ方ですけども、やや観光に注力されてるように見えるのですが、観光施策というのは、大変重要であって、これはおろそかにできない分野であることは、私も承知しております。そして、どんどん進めるべきだというふうに思っておりますが、このこと、人口問題につきまして、人口維持を見据えた施策の最重要分野となり得るのかどうか、これについての見解をお聞かせ願いたいと思います。
総合政策部長(高田茂明)
今の出雲市における産業構造の中で、やはり第3次産業の比重が非常に高いというのは事実かと思います。そうした中で、いわゆる観光の面でありますけども、今確かに交流人口という面で見ると、一番貢献があるのは観光面かと思います。その交流人口が増えることによって、新たな観光、あるいはサービス産業が育成され、そこに新たな雇用が生まれるというふうに、今我々は考えております。そのためにホテルの誘致等にも努めてきたということがあります。そうした観光を前面に出すことによって、交流人口を増やし、そして新たな産業を生み出す。それによって雇用を増やしていく、そしてそれを人口定住につなげていく、このようなサイクルを今考えているということであります。
湯淺啓史
もう一つ、これは、市長にぜひコメントをいただきたいのですけれども、何を重要視するかという観点です。
先ごろ新聞を賑わしました例の日本創成会議の提言、東京圏の高齢者の移住を促すというように、政府や自治体に求めた提言がありましたけど、この中で、移住先の有力候補として山陰では松江、米子、鳥取が上げられてコメントがされておりました。賛否がいろいろあるようですけれども、この、どの部分を重要視するかという観点から見たときに、地方創生の柱となるのか、都会地の高齢者の方々の移住というのが、地方にとっての地方創生の柱となるのかどうか、その点の考え方をお聞かせ願いたいと思います。
市長(長岡秀人)
この問題につきましては、先般、全国市長会のときに、松江市長、米子市長、鳥取市長ともそういう話もしたところでございますけれども、率直に言いますと、戸惑っていると。必ずしも介護、医療の余裕があるわけでもないのに、受け入れできるということを、名指しで指名されたということですね。
それと、いま一つは、皆さんの思いとしては、やはり高度成長を支えてきたその人たちが、高齢者になったらまた地方へということは、逆に若い皆さんは、どんどんまた都市のほうへという流れではないかという意味で、言い方悪いですけど、姥捨て山の発想ではないかというような批判もございました。
ただ、全体的な空気としては、そういう空気でございましたけれども、私自身も、今の現行制度を維持しながらの単純な高齢者の地方移転というのは、地方にとっても魅力のある話ではないだろうという思いです。ただ、国が各種法律等を改正した中で、別の形での受け入れというのを、もし具体に提示されれば、検討していく必要はあるなと思っておりますが、先ほど申しますように、例えば、この出雲市をとっても、介護施設、特養をはじめ待機者が多いという状況の中で、新たに高齢者の皆さんを優先的に受け入れるということが、果たしてこの地にとっていいことなのかどうなのか、そういう点については、私個人も疑問を持っているところであります。
湯淺啓史
市長と考えが一致してよかったなと思います。私も、この点は、少なくとも出雲は指名されなくてよかったなと思っています。それが大きな地方創生の核だというような捉え方をされるのが、一番まずいなと思っています。ぜひ、その点は、今の市長の考えどおりという形で、よろしくお願いしたいと思います。
もう少し質問させてください。総合政策部長にお聞かせ願いたいと思います。各界との意見交換を、このことについてはどんどん進めないといけないんじゃないかということです。もちろん、この後、議会でもいろいろと議論が進むでしょう。それからまた、一般の方々へ向けたパブリックコメントもあるでしょうし、また、推進会議というのは、各界からの代表の方々がお集まりいただいてますから、そこでいろいろな意見を聞くということはあるんですけども、逆に、もっと踏み込んでいろいろな団体のところへ出かけていかれて、例えば、商工会議所であったり、商工会であったり、あるいは、もっと小さい単位でもいいかも分かりません。そういったところへ、今現在こういった考えを持っているんだけどもどうだろうか、というようなお話を持っていかれて、積極的に意見を聞かれる、そのようなお考えはないでしょうか。
総合政策部長(高田茂明)
今回の総合戦略につきましては、先ほど湯淺議員さんからご指摘いただきましたように、これからの出雲市の形を議論する本当にいい機会だと思っております。そうした意味から、今議会でも議員の皆様の意見をお聞かせいただきたいと思っておりますし、また、地域へ出かけまして、七つの地域協議会にも出かけまして議論をさせていただきたいと思っておりますし、それから、今後各団体、今ご指摘いただきました商工会議所等に、特にさっき言いました産業面では、どうしてもそういった方々のご意見を伺わせていただきたいと思っておりますので、できるだけ積極的に地域へも出かけまして、いろいろな方のご意見を聞きながら、これからの出雲市のあり方について、議論を深めさせていただきたいと思っております。
湯淺啓史
ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いします。
この事柄につきましては、まだまだ本当は質問したいことがたくさんあるのですが、時間がないようですので、最後に、繰り返すようになると思うんですけども、今回の地方創生にかかわる議論というのは、将来予想される右肩下がりで縮小していく人口や財政、そういったものに対する対応が問われているのではないかと私は考えています。
そして、まちの発展というものは、一体何なのかっていうことを、もう一度考え直すよい機会だというふうに思っています。これまでのように、人が増えていく、お金の予算規模はどんどん増えていく、そういう考え方ではなく、人口もいずれは縮小していくでしょう。それは今の予測で行けば、やっぱり減るのはしょうがないというふうに思います。そしてまた、それに伴って当然、財政規模というのは縮小していくわけです。そういった中で、ただ広さは変わらないこの出雲市という枠の中で、どのようなまちを考えるのか、まちの発展とは何なのかということが、考えられるのか、考えられないのかというのが、今回問われていると、そのように思っています。ぜひ、執行部の皆さんにはよろしくお願いしたいというふうに思います。また、議員のほうからも、さまざまな意見を言わせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
以上で、人口ビジョン及びまち・ひと・しごと創生総合戦略についての質問を終わらせていただきます。