先般、出雲市議会の会派 政雲クラブで行った、地域包括ケアシステムについての研修会については、既に報告した通りですが、(「地域包括ケアシステム」研修会)
当日講師をつとめていただいた、中山先生と、医療法人医純会 すぎうら医院様のご厚意で在宅医療の現場へ同行させていただくことができました。
今回は、私(湯浅けいじ)と板倉明弘議員の2名が、中山先生と看護師の方が、訪問される車に同乗させていただきました。
大社地区から斐川地区、平田地区へと出雲市の端から端へというコースで、午後1時半に出発し帰着が5時すぎというスケジュールとなりました。合計4軒をお尋ねすることとなりましたが、3軒はご自宅、1軒はサービス付高齢者住宅にお邪魔しました。
すぎうら医院さんでは、訪問する現場の約6割が患者さんのご自宅、残りの約4割がサービス付高齢者住宅などの居住系施設との事でした。
カーナビ、携帯電話、通信機能付きのノートパソコンは、院外での活動に不可欠といった印象で、移動中の車の中では電子カルテの整備、携帯電話での連絡や指示をされていました。
しかし、いったん訪問先に入ると人間味あふれる対応に終始されており、目線の高さやスキンシップなど患者さんと接する際の姿勢が安心感を与えていると感じました。
人間関係が確かに築かれていなければ成立しがたい医療現場と、それを支える電子機器の組み合わせが秀逸!
チームによる医療と介護
現場には、訪問診療医、訪問看護士、訪問薬剤師、訪問介護・ヘルパー、訪問リハビリスタッフや関連用品の業者さんなど、多く方が出入りされ、医療・介護に携わり、他職種が連携しなければなりません。
その際に必要なのが、情報の共有と適切な連携です。場合によってはカンファレンスを患者さんのご自宅で行われることもあるとの事でした。
今回訪問した先では、薬のカレンダーが壁に掛けてあるのは勿論、体位変更時の注意事項等記載された写真入りの解説が貼られていたり、ヘルパーさんが記載されている手帳(ノート)を確認される場面、サービス付高齢者住宅に常駐されている看護士さんとの打ち合わせなど、連携の一端を見させていただきました。
介護をされるご家族の方からの声
- 公共交通がなく、運転免許を持たない身なので買い物などが大変!(ご近所に同乗させていただくかタクシー利用との事)
- レスパイト入院(介護をする家族の都合で一時的に入院するケース)を受け入れてくれる病床が少なく、急な要望にはこたえてくれない。(他市にある私立病院の利用を検討中とのこと)
- 介護に必要な機材(場合によっては部材・部品)についての知識が、市役所相談窓口にない
他、現場にありがちなケース
- ネグレクト(場合によって虐待)に陥るケースがあり、家族のケアもとても大切な要素
- 老老介護のケースが多く、介護者の健康管理が大切