一般社団法人出雲青年会議所のお誘いで、経済評論家の三橋貴明氏をお迎えしての講演会に参加しました。
この日は出雲青年会議所の行政参画意識向上プログラムの一環として、まちづくり委員会が担当され、「マクロ視点で考える出雲の地方創生」という演題で講演がありました。この事業は、2015年度出雲青年会議所の事業「行政参画意識向上プログラム」のパート1という位置づけであり、この後パート2も予定されています。
現在、現職の出雲市議会議員には、私(湯浅啓史)を含め5名の出雲青年会議所OBがいます。先ずはパート1で三橋氏の講演を聴き、その後、日を改めてパート2でこの5名のOBを交えて、地方創生についての意見交換を行ない、行政に対する参画意識を向上させるのが、一連の事業の目的とのことです。
以前、「それでも、日本経済が世界最強という真実」という三橋貴明氏の著書を読んだことがあり、”国の借金”という言葉の曖昧さに気づかされた経験がありました。
今回も、”国の借金”と”政府の借金”、”中央銀行”、”GDP”などの考え方について、丁寧な解説がされた他、政府は「経世済民」に立脚して”経済政策”を行うべきであって、経営を行うことと混同してはならない、との主張が響きました。
- 現在のデフレ状態を解消するには、インフラ整備を行うなどの積極的な財政出動が必要。
- 緊縮財政はデフレを誘発し、逆に財政状況を悪化させるケースもある-地方経済にとっても同様。
- 地方創生で地方を競争させるのであれば、どの地域も同じ条件でなければ不公平。
- 出雲市の場合、実質公債費比率は徐々に改善しているが、公共事業削減などの緊縮財政によって改善がはかられているのであるなら、地域経済を疲弊させる恐れがある。
- 今後地方においては生産年齢人口が相対的に減り続け、人手不足が深刻となる。しかし、それは生産性を向上させるチャンスとしてとらえるべき。
40歳が定年の青年会議所を卒業してからはや14年、卒業後すぐにセミナーでお邪魔して以来、久方ぶりのJCでした。
多くのメンバーが地元企業の経営者または後継者であることから、地域における課題認識や未来像の共有はかけがえのない作業となると信じています。
本年は、この取り組みの初年度であり、今年以降も継続して行政に対するアプローチを続けられるとのことです。
身近な存在であるOBにはどんどん声をかけてもらって良いんじゃないでしょうか。
OBとして少しでもお手伝いができるよう協力していくつもりです。
今回の三橋氏の講演を出雲JCメンバーがどう消化していくのかが楽しみです。
また、次回パート2では、この講演を踏まえ、地方創生についてのディスカッションに参加させていただくわけですが、「JCメンバーからの提言に二の句が継げず」という状況にはならないよう準備を整えたいと思います。